【ロシア】逃げられない?電子徴兵の実態

「召集通知は、もう逃げられない。」
ロシア政府は、全国規模の「電子召集システム」を完全導入しました。これにより、兵役対象の男性に対する通知は、紙ではなくオンラインで届くようになります。
プーチン大統領は2023年に徴兵制度の大改正に署名し、電子通知と中央データベースを導入。対象者には「Gosuslugi」という国の公式ポータルを通じて通知され、紙の通知に頼らずとも兵役を命じることが可能になりました。
以前は、対面で通知を受け取らなければ正式な召集とならず、それを回避することも容易でした。
しかし新制度では、通知を無視しただけで「自動的に国外渡航禁止」「運転免許停止」「不動産や金融取引の制限」といった罰則が科されるのです。
背景には、ウクライナ戦争による兵力不足があるとみられています。
特に2022年のウクライナ反転攻勢以降、兵士の確保が急務に。さらに、徴兵対象年齢も「18歳から30歳」に拡大され、若年層も広く対象に含まれました。
政府は「近代的で便利な仕組み」と説明しますが、実態は徴兵回避を封じる厳格な統制。
兵役に対する国民の自由は、ますます狭められつつあります。