【ドイツ】収容所を生き延びた男、最後の帰還

1945年4月22日、サッヘンハウゼン強制収容所が解放されました。
今、100歳の生存者ミコラ・ウルバンさんが、80年ぶりにこの地を訪れます。

ウルバンさんは戦時中、パルチザン支援で逮捕され、1942年に収容。
戦車工場で強制労働をさせられ、命懸けで脱走し、ソ連軍に合流。
ベルリン攻防戦を生き抜いた奇跡の存在です。

ナチス時代、ここには約20万人が収容され、餓死や虐待で数万人が命を落としました。
1941年秋にはソ連兵捕虜1万人以上がガス処刑されるなど、恐ろしい実態がありました。
アウシュビッツ所長となるルドルフ・ヘスも、この地でキャリアを積んでいます。

しかし戦後、サッヘンハウゼンは「ソ連の特別収容所」に変わります。
ナチス関係者だけでなく、反体制派や無実の人々まで6万人が収容され、約1万2千人が餓死しました。
ナチスの暴虐の跡地が、再び新たな抑圧の場となったのです。

「番号にされても、人間の誇りを失わなかった」──囚人たちが作った歌は、今も式典で歌い継がれています。

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