【イギリス】病院の「回復の庭」が心を癒す

病院で働く人々にとって、心を落ち着ける場所は貴重です。
イギリスの国民保健サービス(NHS)は、患者やスタッフの心のケアを目的とした「回復の庭(リカバリーガーデン)」を導入しています。
この庭のひとつが、リーズの病院に設置された「ガーデン・フォー・リカバリー」です。
この庭は元々、チェルシー・フラワーショーのためにデザインされたもので、昨年病院内に設置されました。
病院での仕事は忙しく、精神的な負担も大きいため、スタッフにとってこの庭は貴重な癒しの空間になっています。
特にストレスが高まるNHSの現場では、自然の力を利用した心の回復が重要視されています。
このプロジェクトには、イギリス王立園芸協会(RHS)も協力しており、全国の病院で同様の庭が設置され始めています。
ガーデン・フォー・リカバリーには、樹木や花、車いすでも移動しやすい通路などが設けられ、患者のリハビリにも活用されています。
実際にこの庭を利用したスタッフの70%が「精神的な安らぎを得られた」と回答し、職場の雰囲気も改善されたと報告されています。
NHSの現場は依然として厳しい状況が続いていますが、このような取り組みが広がれば、働く人々の負担軽減につながるでしょう。
病院の敷地内にある小さな庭が、人々の心に大きな影響を与えているのです。