【北朝鮮】私教育が拡大、親は借金してでも投資

「公教育だけでは、我が子が単純労働者になってしまう」――
そんな強い危機感を抱く北朝鮮の親たちが、借金をしてまで私教育に投資するケースが増えています。
外国語や音楽の伝統的な学習に加え、コンピューターや携帯電話の修理技術を学ぶ「新技術」教育が特に人気です。

政府が提供する補習授業は、枠が限られている上に質が低く、教師のやる気も乏しいため、多くの親は不満を抱えています。
「このままでは、わが子が将来、過酷な肉体労働を強いられる」
という不安が、私教育への需要を加速させています。
英語や中国語、コンピューター技術を学ぶことで、より安定した職に就ける可能性が高まると考えられています。

特に注目されているのが「新技術」教育です。
電子機器の使用や修理を学ぶことで、技術職に就く道が開けます。
また、書道を学べば、政府の宣伝ポスター作成に関わる仕事を得られるなど、特定のスキルを持つことで単純労働を避けられるという期待があります。

しかし、私教育には高額な費用がかかります。
授業料は1コースで40万~80万北朝鮮ウォン(約20~40ドル)にもなり、これは家族の1か月分の食費に相当します。
それでも、親たちは「今、教育に投資しなければ、子供の未来はない」
という切実な思いで、借金をしてでも授業料を支払っています。

北朝鮮の厳しい社会の中で、子供によりよい未来を与えたいと願う親たちの必死の努力が続いています。

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